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まとめて言及したい記事を書く際に、ここを使う予定です。

安倍元首相銃撃現場を、訪れてきました

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7月8日は、自分は休み日でした。母との昼食を作り終えた際にテレビを点けたところで飛び込んできた、突然の白昼の凶行。そもそも参議院選挙の応援演説で、安倍元総理が奈良入りしていた事も自分は知らなかったので、第一報を聞いた際は何が起きたのかまったく分からない状況。
その後、午後になり容体の回復の見込みが無い事に続き、夕方以降は『安倍元首相、撃たれ死亡』のニュースがメディアを埋め尽くすことになります。
翌日のコンビニの新聞売りスペースは、どの紙も安倍氏の訃報を伝える見出しがずらりと並ぶ異様さでした。

じつは私は正直なところを言えば、安倍元首相の姿をナマで見た事はありません。議員活動・その後幾つかの場で、これまでの立場や諸方面に築いてきた関係を生かした活動をしていくのだろうと漠然と思っていたところの、この一報。一連の報道を見聞きしているうちに、一種のPTSDに近い症状が自分を包んでいるのに気づき、この日がつくづく仕事日でなくてよかったと感じました。
その後、現地には『献花台』が設けられ、多くの人たちが安倍氏の突然の死を悼んで献花に訪れる光景がしばらく続くことになります(※献花台は7/19朝に撤去)

その後、自分の中でのこの報道を見聞きした事でのモヤモヤに整理を付けたくなったため、7月17日・日曜日に現地へと向かいました。
JR大阪環状線から鶴橋駅近鉄大阪線に乗換えて到着した、近鉄大和西大寺駅。北は京都・東は奈良・西は生駒から大阪・南は橿原や吉野と、奈良北部平野の交通の要衝のひとつです。ここでの立会演説となれば、立地としても多くの聴衆が見込まれるのは容易に予想ができます。
ただその一方、すでに多くの人から指摘が上がっているように、ガードレールで囲まれた安全地帯内にあった演説台は『どこからでも見える場所=何かあった時に隠れる事が難しい場所』だと、私の眼にも映りました。
近年に設けられる駅前ロータリーの構造としては、一般的には幹線道路を駅から遠くへ迂回させる構造が普通です。しかしこの大和西大寺駅北側のそれは、現在はまだ改修工事中で幹線道路がガードレール製安全地帯のすぐそばを突っ切っている構造です。これでは、万全な警備は望めません(そして実際に、その虚を突かれた形で銃撃が行われました)。

私が訪れた日は、駅構内でも献花用の花が売場を臨時に設けて販売されていました。現場の献花台に供えるための花を多くの方々が購入し、改札口を潜って現場へと足を運んでいました。北側の出口階段を降りれば、報道でさんざん目にした『あの』台形の安全地帯が目の前に見えます。凶行に倒れた安倍氏の事を思うのか、ここから見える現場を悲しげに見つめる人が、入れ代わり立ち代わり訪れておりました。現地では様々な制服を着た複数の警備員が、交通量の多い幹線道路を渡る人たちの交通誘導に、熱い中たずさわっていました。
日除けテント下にある献花台には、ジャケット姿でほほ笑んでいる亡き安倍氏の写真が掲げられておりました。高齢者が多めでしたが、子連れの親も献花の列に並んでいました。私がざっと見た限りでは、献花の列は200mにも達しておりました(午後に入ると、報道では300m以上もの長さになったそうです)。
献花列と道路を挟んだ反対側の歩道には、マスコミ各社がカメラを構えていました。あとで知りましたが、この日の昼には国家公安委員長が視察に訪れる事になっていて、私服警官(立ち振る舞いが一般人と異なるので、すぐ判ります)が多かった理由でもありました。
安倍氏銃撃「日本国としての信用失墜」…国家公安委員長が要人警護の見直し急ぐ考え : 読売新聞オンライン
私が現場に滞在していたのは1時間ほどでしたが、立ち去る際の昼近くにはさらに人出が多くなり、皆のこの事件への関心と哀悼の意の強さをひしひしと実感しました。