guldeenのはてブロ

まとめて言及したい記事を書く際に、ここを使う予定です。

あとでモメないための『遺言書』に関し色々思う事

突然ですが皆さん、「遺言書」を作った事はあるでしょうか。

人間は日ごろ、漠然とですが「自分が明日にもそうそう死ぬ事はないだろうし、もしそうなったとしても、死んだら死んだでそれまでの話だし~」と考える生き物ですが、いざ実際に事故や急病に遭って意識が無い・あるいは急死してしまった場合は、遺された周囲の人たちには現実問題としてかなりの負担が掛かるものです。
我が家の場合を例に出しますが、過去日記(◆)にも書いているとおり、私が実家から10年ほど離れて仕事・生活をして戻ってみたところ、父はすっかり『ボケて』おりました。
その頃まだ勤めていた母も、父が昼間にどういう行動をしていたかをあまり把握していなかったせいで、財産管理や滞納税金関係がそれこそ山のように積み重なっており、あとから連日のように(私が)役所通いした経験があります。
(※ ◆ https://guldeen.hatenablog.com/entry/2020/05/08/180807 )
ただこの場合は、不幸中の幸いというか、その前後から認知症の兆候が見え始めていた父をなかば急かす形で、母が資産目録を作らせておりました(※)。そのため、その後の区役所での行政相談や家庭裁判所での成年後見人審判の手続きでは、大いに役立ちました。
(※なお表紙には『遺書』と記され、自筆で執筆・表紙に押印こそしてあったものの、法的な遺言書としては効力は無いとのことでした by 司法書士)


一方で、こういう『遺言執筆イベント』を家族で行なってらっしゃる方も居ます。さすがに世間的にはレアケースでしょうが、少なくとも「財産や交流関係でのトラブル」を最小限にするという点では、ナイスアイデアと申せましょう。
>僕と家族の「遺書」の話 : web漫画家やしろあずきの日常
>http://yashiroazuki.blog.jp/archives/19552740.html


またそれほどでもない単純なケースとして、「未成年の子が居る夫婦で、夫が死後は妻に全財産を託す」などの場合は、法務局に3900円を払って遺言書を保管してもらい、『預り証』を発行してもらう(死後には家族が、法務局に出向き遺言を確認して各種名義変更などの手続きを行う)方法があるそうです。
>遺言書保管制度が「普通の家庭」にも役立つ理由
>https://toyokeizai.net/articles/-/361190


ちなみに私の場合、先日の『尿管結石』の痛みで七転八倒した際は、頭に様々な考えがよぎったのも事実です。まぁ初回の痛み以降でのウェブ検索で、「結石での痛みは死ぬほどつらいものの、その痛みで死ぬことはない」とは知っていたのも事実ですが。
>https://guldeen.hatenablog.com/entry/2020/07/27/231347


ただ、私のような者がどちらかというと懸念する事態といえば、そう。『デジタル縁』の問題です。
近年、LINEなどの1対1での関係のものからFacebookツイッターなど1対他のSNS・ブログなど、オンラインでその人の意思を伝える・それに反応のある、といったウェブサービス上の個人メディアは、すでに日常生活の一部でもあり、時には大手メディアが各種報道の際に引用する存在ともなっています。
それほどでなくても、『特定の分野における著名人』の発表や生活動向(と称する日々の無駄話など)から、時にはその方の訃報を耳にする例も、21世紀以降では珍しくない話です。


さて問題は、「管理者の死後、誰がそのブログを管理するのか・訃報を皆に伝えるのか」という点。
この点では実名ブログ・SNSを展開するFacebookが一歩抜きんでいて、「追悼アカウント」という制度・ないしは普段から「管理アカウントを複数設定する」などの仕組みが整備されています。
>https://www.buzzfeed.com/jp/yuikashima/fb-memorialization

Facebook以外のSNSなどでは、故人となったアカウント運用者の遺したデータに関しては「その都度、法的に協議する」と規定している所が多いようですが、一方で『オンライン口座』など財産に直結するウェブサービスに関しては、重要になってくるのが「アクセス専用のソフト・ID・パスワード」の組合せです。

これらパスワードに関しては、年配者であれば物理的なメモ帳のたぐいに書き記している例は案外と多く、一方で若年~ヘビーユーザー層ほど「すらすら記憶している・あるいはワンストップ形式で集約している」ため、結果的にアクシデントが発生した際に「遺された家族は、パソコンにそれほど詳しいわけでもないので、各種の『デジタル遺品』に手が出せない・故人の知り合いへの連絡も取れない」状況に陥りがちではあります。

自分もこれまで、「作ったはいいが、結果的に休眠口座になっている金融機関の通帳」やウェブサービスのアカウントなどが多々ありますから、それらに関して万一の事態に、(遠方に住む者も多い)家族や親族がどこまで干渉・ないし処分できるものかと思うと、いささか心もとない物があるのは偽らざる事実です。


さらに一歩進んだ話としては、「死後、他人(ひと)に見せたくないデータ」というものもあります。おもに(どちらかというと)性的な方面の思い出や娯楽・情報類に関しては、「死んだ後なら、べつに知られても平気」と開き直れる人以外はやはり、家族(遺族)に対する心証を傷つけたくない=死んだら見られない形で処分してもらいたい、と考えるのは、特に不思議な話ではないでしょう。
その場合でも必要なのは「信頼のおける知人」の存在でしょうし、できればパソコンに・可能なら『オタク文化』に詳しい人が人選として望ましい事は間違いないのですが、そういった方は往々にして『ウェブ繋がり』の関係が多く、地理的には遠く離れた所に住んでらっしゃる例も多いと思われます。

それらを含めた対策として、私が考えうる方法としては↓

  1. SNSでの表アカウントのアカウントとパスワードは、家族が確認できる形で残す
  2. 裏アカウントや裏ブログのアカウント・パスワードは、家族が確認できる書類に『信頼できる人物』の連絡先や連絡手段を記しておき、その人物には容易に解析できる形でキーデータを渡せるように整えておく

などではないか、と思われます。